東大寺総合文化センター

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お知らせ

特集展示 正倉院に伝わった色彩

平成29年10月18日(水)〜 11月21日(火)

 現在、正倉院宝物と呼ばれる奈良時代美術工芸の品々は、奈良時代から明治時代に至る1000年以上もの間、東大寺の僧侶をはじめとする先人たちによって守り伝えられてきました。
 例年、正倉院展の時期に正倉院宝物に関わる展示を企画しておりますが、今回は正倉院宝物と同等に奈良時代に作られた染織品と、画家・寺崎廣業が明治時代に描いた「大仏開眼」を展示いたします。
 奈良時代の人々が目にした色彩を思い浮かべていただければと思います。


              特集展示 展示一覧

・天平裂のうち 緑地花鳥文錦 1片   絹製   奈良時代(8世紀)
緑地に白、淡紅、紅で表した六弁花文を互(ぐ)の目に配し、左右の間地には羽を広げた鳥が瓔珞を啄むようにして襷風に文様を連続させている。東京国立博物館の法隆寺献納宝物にも色違いの錦がみられ、かなり盛行した錦のひとつと思われる。

・天平裂のうち 赤地唐花文錦 2片   絹製   奈良時代(8世紀)
赤地に主文・副文の二種の唐花文を織り出した錦。天蓋の頂面中央に付けられていた花形裁文(さいもん)の残片とみられる。白・赤・縹(はなだ)・紫・黄・緑といった絵緯糸(えぬきいと)を用いて唐花文を織り出している。

・天平裂のうち 白茶地花文夾纈絁 1片   絹製   奈良時代(8世紀)
夾纈(きょうけち)は飛鳥・奈良時代に盛行した染めの技法。文様は俯瞰(ふかん)形の八弁花で、周りに葉を伴った側花文と蕾のような文様を配している。この断片は幡(ばん)の幡足(ばんそく)に用いられた可能性が指摘されている。

・天平裂のうち 襷文纐纈綾 1片   絹製   奈良時代(8世紀)
纐纈(こうけち)は奈良時代の絞り染めに対する名称で、本品は紺色の綾に襷文(たすきもん)を染めたもので、同様の裂は東京国立博物館、京都国立博物館でも所蔵されている。

・大仏開眼 寺崎廣業画   1幅   絹本著色   明治41年(1907)
天平勝宝4年(752)の大仏開眼会(かいげんえ)の様子を描いた歴史画。作者は秋田出身の寺崎廣業(てらさきこうぎょう)で、第一回文展(文部省美術展覧会)出品作品。大仏は描かず、蓮華座のみ描く大胆な構図をとる。画面中に正倉院宝物を参考に描かれたとみられる献物箱(けんもつばこ)などが描かれている。


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