東大寺総合文化センター

文字サイズ

お知らせ

特集展示 華厳経の世界

平成29年4月26日(水)〜 5月23日(火)

 『華厳経』(けごんきょう)は、正式には『大方広仏華厳経』(だいほうこうぶつけごんきょう)といい、東大寺の大仏はこの経典の教主である毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)を造立したものです。『華厳経』はインド文化圏に生まれていたいくつかの経典をまとめたものといわれています。
 『華厳経』の漢訳には三つあり、六十巻、八十巻、四十巻(入法界品のみ)と巻数が異なっています。最後の章にあたる入法界品(にゅうほっかいぼん)には、善財(ぜんざい)童子の求法の旅が記され、その内容を描いた華厳五十五所絵と呼ばれる絵画も作られました。
 今回は、紺紙金字華厳経(鎌倉時代書写)から入法界品にあたる巻次のものと、その場面に該当する華厳五十五所絵(平安時代)のいくつかを合わせて展示いたします。


               特集展示 展示一覧

・重要文化財 大方広仏華厳経(貞元華厳経)巻第1、巻第6
    2巻  紙本墨書  平安時代(9世紀)

 唐・貞元11年(795)〜同14年にかけて漢訳された『大方広仏華厳経』入法界品の別訳のうち、現存最古の写経。巻末に訳場列位(翻訳に関わった人のリスト)や翻経沙門円照の願文がある。

・重要文化財 華厳五十五所絵のうち
  休捨優婆夷、婆珊婆演底主夜神、大願精進力救護一切衆生主夜神   3面  絹本著色  平安時代(12世紀)

  『華厳経』入法界品に説かれる、善財童子が文殊菩薩の指南に従って善知識を歴訪し、最後に普賢菩薩を訪ねて菩薩道をきわめたという説話を絵画化したもの。名称にある「五十五所」は文殊菩薩との再会を含めて55の善知識を訪ねることによる。

・重要文化財 紺紙金字華厳経 巻第64、巻第68、巻第73    3巻 紺紙金泥 鎌倉時代(13世紀)

  建久6年(1195)3月の大仏殿落慶供養会に際し、紺紙を用いてに金泥で書写された華厳経(80巻)。「東大寺続要録」収載の後鳥羽天皇供養願文中の「金字紺紙大方廣佛華厳経一部八十巻を書写し奉る」とあたるとみられる。




PAGE TOP