東大寺総合文化センター

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特集展示「東大寺文書の世界」



特集展示 東大寺文書(とうだいじもんじょ)の世界(2)  文書のすがた
平成26年12月26日(金)〜平成27年2月1日(日)


 東大寺には奈良時代から現在まで、天皇の勅書(ちょくしょ)をはじめ各時代の将軍の書状から土地の権利書や借金の証文、領収書などさまざまな種類の文書が数多く伝えられています。
 文書はその機能によって、大きさや形などさまざまなすがたがあります。東大寺文書は、文書が実際に機能していた時代のすがたや痕跡をたどることができるほど、生(うぶ)な状況を保っていています。
 東大寺文書は平成10年(1998)に国宝に指定(重要文化財からの格上げ)され、文書が機能していた状況を保つように保存修理がなされました。
 保存修理には、先ごろユネスコ世界無形文化遺産への登録が話題となった手漉きの「和紙」が1点、1点の文書に見合うように漉かれて使われています。
 書かれた文字やその内容を理解するだけではない、文書の楽しさを感じていただければと思います。





            「特集展示 東大寺文書の世界(2)」関連展示品リスト
                                  (◎は国宝を示しています)



◎沙弥真仏田地寄進状                1通
 (しゃみしんぶつでんちきしんじょう)

  真仏が所有する田地を大仏殿に寄進した文書。
  内容がわかる文言が書かれた軸に巻いて保管された。




◎僧有尊等連署蓮光院坊舎寄進状           1通
 (そうゆうそんられんしょれんこういんぼうしゃきしんじょう)

  文書を巻いた軸上部には「上宮王院」、「応安二年己酉」、「蓮光院」、「寄進状」とあり、
  巻かれていても概略を知ることができる。


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僧有尊等連署蓮光院坊舎寄進状(部分)





◎奈良段銭請取状                   1綴
 (ならたんせんうけとりじょう)

  段銭とは一反ごとに地域を限定した臨時の税。
  請取状には墨書で花押を据えるが、「唐院」と花押は木版刷りで貴重である。
  これらの請取状は相手に渡さず伝票として綴られた。こよりは当初のもの。




東大寺文書題籖軸                   1括
 (とうだいじもんじょだいせんじく)

  題箋軸は文書などの巻物の軸に用いるもの。
  突き出した部分に巻物の内容を記した。文書は失われたが、権利証明の文書である「公験(く
  げん)」や「水無瀬(みなせ)畠券」の言葉がみえ重要文書が巻かれていたことがわかる。




◎中河張本引汲人落書人交名              1通
 (なかのかわちょうほんいんぎゅうにんらくしょにんきょうみょう)

  奈良中ノ川で起きた事について、その張本人を探すために行われた無記名投票の集計表。
  名前が書き上げられた人は一票が入れられたことになる。
  総数四十五票入った覚乗(かくじょう)が張本人であるとされた。



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中河張本引汲人落書人交名(部分)




◎尼観阿弥陀仏田地処分状
◎尼蓮妙家地田畠処分状
                2通
 (あまかんあみだぶつでんちしょぶんじょう)
 (あまれんみょうやちでんぱたしょぶんじょう)

  所有していた土地を手放す際に作成した証文。両名とも名前の他に指紋を捺している。
  特に妙蓮は名前の下に花押ではなく、三本の指の指紋を捺している。
  いずれも場合も珍しい例である。




◎知事圭範等連署若宮拝殿用途借銭状          1通
 (ちじけいはんられんしょわかみやはいでんようとしゃくぜにじょう)

  圭範らの金銭借用状。三十貫文を借り受け、毎月一貫につき三十文の利息がついていた。
  文書全体が墨線で×印で抹消され、借用状としての効力が無くなっている。


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